就活の本を読む暇があったら、はじめましての人とランチに行った方がいい

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先日、就職活動が終わりましたという記事を書きました。
関連記事:ひっそりと就職活動に終止符を打ちました

たくさんコメントやメッセージをいただき、ありがとうございました!

正直言うと僕は就職活動というものに全く興味が無くて、自分は卒業後どうしたいのか最後まで悩みながら終えました。まともに受けたのは3社だけでした。会社説明会には、一度も行きませんでした。みんなが一致団結して頑張っているウェブテストも、結局受けませんでした。たまたまそういうテストが無い会社だったのですが。四季報も何も読んでいないので、はっきり言って、就職活動に関する知識はまるで無いまま、単身やっていたなという感想です。

ただし、面接だけは自信がありました。今日は僕が就活の面接に関する想いを書いてみます。

 

エントリーシートは本気で書いた

面接のことを書く前に、エントリーシートに関して少し。アメリカから帰国して落ち着いたのが6月半ば。エントリーの締切が終わってる会社もたくさんありました。この時点で完全に出遅れていたのですが、受けようと決めた会社のエントリーシートは本気で内容を考え、本気で言葉選びをして、本気で書きました。手書きのところもありましたが、これ以上無いくらい丁寧に書きました。ここで落ちたら元も子もないので。

お題の内容と自分の持てるベストの回答を練り、まずはPCで下書きをし、構成し直し、言葉を選び、手書きで清書。気を付けたのは、内容の構成と、簡潔性。要点を先に言って、なるべく具体例を出し、一文は短く。

このときに最も役立ったのは、ブログで培った「考えを自分の言葉にする能力」でした。頭ではわかっていることを、相手にも伝わるように具体例を抽象化して自分の言葉にするのって意外と難しいです。幸いにも、エントリーシートは僕にとって少し気合いの入ったブログを書いているような感覚でした。

 

就活の面接は、ランチと一緒

僕は、面接は「はじめましての人とのランチ」と一緒だと思っています。理由は簡単で、行為としてのプロセスが同じだから。僕はよく、はじめましての人とランチに行ったり、カフェでお話したりすることがあります。その件に関しては、MATCHAの青木優さんにはいつも「え、僕も行っていいんですか?」というようなランチに連れて行ってもらっていたので、とても感謝しています。ランチに行くと、まずは自己紹介をお互いにして、自分が携わっていることや、興味を持ってやっていることについて話します。面接もそれと一緒。

考えるべきなのは「なぜその人とランチしているのか」ということ。つまりそれが志望動機にあたります。

でもそれも既にわかっているはずで、その人とランチをする意味が見いだせなければただの時間の無駄。就活もそうだと思います。自分が受けている会社への志望動機が明確でなければ、時間の無駄です。

 

素直、正直、笑顔

僕は、はじめての人とのランチがすごく好きです。自分のことをもっと気に入ってもらおうと、相手の話を聞こうとしたり、常ににこにこしていたり、自分と相手の共通点を見つけようとする。相手の質問の答えがすぐ出てこなければ、うーんと唸って少し考えてみたりする。わからなければわからないと言う。自分のことはハキハキしゃべるし、面白ければ笑い、それは違う!と思えば反対してみる。そうやってあっという間に時間が過ぎ、じゃあまた次もよろしく!という関係が築かれます。

面接も、まるっきり同じことだと思います。面接官は人間です。面接は相手との対話でしかなくて、言いたいことを準備して吐き出すという図式の一方通行ではありません。

そう考えたら、緊張なんて一切しません。ありのままの自分でいればいいだけなので。

 

大学3年間が面接の準備

僕は、面接の準備という準備は何ひとつしませんでした。やったことは、大学3年間でやってきたこと、高校時代に学んだことをすぐに出るように言語化しておいたことくらい。何千、何万という人を見てきた面接官は、嘘をつけばそれくらい分かるし、背伸びしてても簡単にバレます。

グループディスカッションも一緒です。知識をひけらかそうとする人や、リーダーシップをとろうとする人はもう手の内が丸見え。語るのは、等身大の自分でいい。ただし、自分が何をやってきたのか、きっかけはどこにあるのか、原体験は何かなど、自分の経験は自分の言葉にしておくといいと思います。経験は顔に出ると言います。自分の表情は、自分が乗り越えてきた経験でしか作られない。その顔をまじまじと見ている面接官にとって、大学3年間のことを素直に語る以外に説得力はありません。

 

人生は自分のもの。人のことは気にしない

選考が進んで行くと、顔見知りも出てきます。彼らはみんな僕よりもはるかに企業研究をしていて、希望の職種まで明確でした。

でも僕は、会社説明会にすら行ってないので、どんな職種があるかすらも知らない状況でした。僕の生き方は、ひとつのことで150点を取るのではなく、あらゆることで80点を取る生き方だし、入る前から職種を絞ることの意味を全く感じませんでした。

事実、ある企業の最終面接で「希望の職種はどこですか」と聞かれ「わかりません。そういうのを入る前から決めなくてもいいと思います。」と答えました。

人生は自分のものです。誰が何をしようとその人次第。就職活動も、自分のままでいればいいんです。人のことは気にしない。自分がその会社に本当に適合しているなら、面接官は絶対に選んでくれるはずです。

 

長くなりましたが、面接は自分の内面と向き合う機会をくれたと同時に、はじめましての人とのランチと同じように楽しみながらできました。

僕が書いた内容に共感できない人はたくさんいるかもしれないけれど、共感してくれる人もたくさんいるのではないでしょうか。