霧島温泉郷の龍馬巡り。力みなぎる塩浸温泉

高千穂から熊本経由で一気に鹿児島へ

2日目の午後、一気に鹿児島へ南下しました。せっかくなので熊本に寄ろうと、途中熊本市内でらーめんを食べました。本当は阿蘇エリアを満喫したいので、また来ることにします。

熊本からさらに3時間ほど車を走らせ、霧島温泉峡付近まで来ました。今回の目的地は、大好きな坂本龍馬が寺田屋事件で親指に傷を負った際、西郷隆盛の計らいでしばらく身を休めることにした「塩浸温泉」に入ること。このとき龍馬が妻のおりょうと霧島周辺を旅したことが、日本の新婚旅行の始まりとも言われています。

誰がこんな山奥に来るんだろう?と思うような場所に突然現れた「塩浸温泉龍馬記念公園」。一気にテンションが上がりました。

外観
対岸の塩浸温泉

温泉は360円、貸しタオル200円。資料館も併設されていて、200円で入れます。

館長さんが丁寧に案内してくれます

資料館では、NHKドラマで西郷隆盛役を演じたことのあるという方がとてもわかりやすく案内してくれました。有名な、高千穂峰の逆鉾に関して図解した龍馬の手紙も置いてあります。

そして念願の塩浸温泉へ。

館内には、塩浸温泉と、鶴の湯という別の温泉もありました。こんな僻地なのに、地元の方も結構いました。

つかってみると、体は全然冷えていないはずなのに、芯の奥底から熱くなってくるようなものすごいパワーを感じました。この翌年に龍馬は33歳で暗殺されているんですよね。歴史と今の自分と照らし合わせて、自分はまだまだやれるなと、いろいろ考え込んでしまいました。

当時は川の両岸に宿がたくさん並んでいた温泉街で、建て直しの際も同じようにしようと試みたようですが、建築基準法ができたことから断念して今のような形になったそうです。

龍馬はこの塩浸温泉を、「この世の外」かと思うくらい面白い場所だ、と表現したそうです。よくそんな発想ができるなと、相変わらず感心します。

この旅で何度手を合わせているかわかりませんが、きっと龍馬もここに立っていたのだろうと思うと、自然と力がみなぎってきました。

また機会があれば、ぜひ行ってみたい場所です。

 

霧島神宮参拝

翌朝、霧島神宮を参拝しました。とても天気がよく、広大な敷地の霧島神宮を散歩するのはとても気持ちが良かったです。

合計で9つめの参拝となったため、この頃には何一つ噛まずに祈ることができました。この後宮崎市内に戻り、クライアントと打合せを一本して、空港に向かいました。

 

その場所でしか体験できないことの価値

坂本龍馬に関連する地を巡ることが動機となって、これまでも目的地を決めてきたことが多々あります。

 

なぜそれをしたくなるかというと、そこでしか体験できない特別な価値があるから。「わざわざ行く理由」があるとき、その場所はすごい価値のある場所になる。

MATCHAの仕事は「わざわざ行く理由」を作ること。多くの場合、その場所がどんな場所なのか、何が体験できるのか、学べるのかを知らずに終わってしまうことが多いです。せっかく唯一無二の体験ができるのに、旅行者にとっても、現地の人にとってもすごくもったいないことです。

その場所の魅力、歴史的あるいは文化的背景を、「その場所でしか体験できないこと」としてより鮮明に、かつ興味深い内容で発信できるかが僕たちの価値だと再認識しました。

今回で九州はやっと全県制覇しました。次は、山口県に行こうと思います。