宮崎空港から日豊本線で延岡へ
先日、会社の「旅するワークスタイル」という制度を利用して、はじめての宮崎県に行ってきました。
仲のいい信頼している友達に、「今地方に行くならどこに行くべきだろう?」と聞くと「宮崎県」と即答されたんですね。それが今回のきっかけです。
宮崎空港から日豊本線で延岡へ向かいます。1時間40分ほどワンマン電車に揺られながら本を読みました。地元の人がどんな生活をしているのかを見るのはいつも面白いです。東京に比べて、ちょっと値段が高い気がしました。
延岡駅は、最近蔦屋書店ができたようで想像以上に綺麗でした。それでも、改札は1つしかなくてSuicaが使えない。ICカード導入よりも先に蔦屋書店ができるのは、ICカードのニーズが少ないからなのでしょうか。
レンタカーで高千穂町へ
昨年、漫画で古事記を読みました。神道に関する書籍も何冊か読みました。 その中で何度も触れられていた高千穂には、絶対に行きたかったので今回行くことにしました。高千穂は古事記でいう「天孫降臨」の地。天照大御神の孫であるニニギノミコトが舞い降りた場所として知られています。過去にもいくつもの神社仏閣を見てきたはずですが、この地は漂う空気がまるで違いました。
今回訪れた場所を、まとめていきます。
槵觸(くしふる)神社
天照大神の命により、国を作りに舞い降りたとされるニニギノミコトが祀られている神社です。もともとは峰そのものを祀っていたそうですが、1694年に社殿ができました。
余談ですが、天孫降臨の際にどこに降りるかを決めるために鉾を投げたようです。それが坂本龍馬が引っこ抜いたと言われている「天之逆鉾(あまのさかほこ)」。高千穂峰の山頂にあるのですが、今回は行けなかったのでまた次回行こうと思います。
天岩戸神社
太陽の神として、この地を治める様々な神様を生んだ「天照大御神」が隠れたとされている「天岩戸」という洞窟をご神体として祀られている神社。この地を作ったといっても過言ではない天照大御神のことを考えると、背筋が自然と伸びました。
天安河原
天照大御神が天岩戸に隠れた際に、どうやって外に出すかについて神様達が会議をしたという洞窟が、天安河原。天岩戸神社から10分くらいのところにあります。
濁流の横を10分くらい歩いて進んでいくと、目の前に突然大きな洞窟が現れます。一瞬で空気が変わり、一気に鳥肌が立ちました。
足元には、過去お参りに来た人々が祈りの意味を込めて自然と石を積み上げていったそう。不気味なほど数が多くその神秘的な光景に恐怖さえ感じました。
深々と祈りを捧げてきました。
荒立神社
槵觸神社の近くには、ニニギノミコトの道案内をしたサルタヒコノミコトとアメノウズメノミコトが結婚して住んだという地を祀荒立神社があります。
高千穂峡
高千穂の最も有名な観光地と言えば、高千穂峡。
初日の夜に着いたので、まずはライトアップを見に行きました。本当に真っ暗で、何がどうなっているのか正直わからない。5月くらいまで、毎晩9時までやっているそうです。
そして翌日に再度高千穂峡へ。
やっぱり日中の方が壮大な峡谷を見ることができます。橋から飛び降りたくなるほど絶景です。雨なのに、ボートに乗っている人がたくさんいました。
すごい山奥にあるかと思ったのですが、町から車ですぐです。周辺にはお土産屋さんもありました。
高千穂神社
近くの高千穂神社では、毎晩「夜神楽」が演舞されていることを旅館の女将が教えてくれて、見に行きました。拝観料は700円。
夜神楽とは、里ごとに氏神(うじがみ)様を神楽宿と呼ばれる民家や公民館にお招きし、 夜を徹して三十三番の神楽を一晩かけて奉納する、昔からの神事です。
高千穂観光協会
高千穂の町は、様々の日本の神々が祀られていることもあり、町全体がそのような文化を大切にしている雰囲気がどこか伝わってきました。
空気が澄んでいて、少しスピリチュアルだけれどもいい気が流れている。そんな町でした。
いい町は、いい人がつくる。
夜ご飯は、地元の焼き鳥屋にふらっと入ってみました。「どこから来たの?」から会話が弾み、気がついたら鶏ももや味噌汁や焼酎までサービスしてくれました。別に相手にいい顔をしようと思ったわけではなく「味噌汁も飲むかい?インスタントだけどね」と自然と声をかけてくれる。
次来たときは絶対この店にまた来るし、人に聞かれたら絶対薦めます。いい町、いい空間、いい店は、必ずいい人が作っているなと。改めてそう実感しました。
さいごに
高千穂だけで、6つの神社を回ったことになります。なんで自分は神社に行きたくなるんだろう?と考えると、やっぱり神道の考え方が生まれたときから身についている日本人なんだろうなと思いました。
天孫降臨の地である高千穂は、とても神秘的で、流れる空気が恐ろしいほど澄んでいて、今まで巡った神社仏閣とは少しだけ趣が違いました。
いつも社殿の前で手を合わせると長くなってしまうのですが、この町ではいつもより何倍も長く手を合わせていた気がします。
講談社
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