大正時代から続く黒漆喰の商家建築が印象的な、からすみの老舗「小野原本店」

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「からすみ」と聞くとどんなイメージが浮かぶでしょうか。

日本三大珍味で高級品で、からすみパスタは食べたことがあるけれど…。僕はこの程度でした。

今回長崎に滞在していたとき、ある方にご紹介いただいて長崎で歴史のある、からすみ専門店「小野原本店」に立ち寄る機会がありました。

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小野原家はカツオ船主体の漁業と海産物商を安政六年(1859)に創業しました。まさに幕末真っ盛りの時代ですね。写真の建物自体は、大正自体に建てられ、文化庁登録有形文化財(建造物)として登録されています。

長崎県庁のすぐそばにあるのですが、この趣深い建物はとても際立っており、すぐに見つけることができます。

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光栄にも、取締役6代目の小野原さんがランチする機会を与えてくださったので、一緒に近くのお店で長崎ちゃんぽんを食べました。

長崎の歴史の話や海外の話、からすみの話や旅行の話などで盛り上がりました。

『からすみ』は安土桃山時代には日本にあったと言われています。元来は舶来品であったからすみが日本で作られるようになったのは江戸時代初期だと言われています。中国から伝来当時より鰆(サワラ)の卵でつくられていましたが、長崎半島の先端部に位置する野母崎地方でよく捕れる鯔(ボラ)の卵で製造することが長崎の名産品になった由来と伝えられています。(小野原本店HPより引用)

そもそもからすみが長崎で有名なことも知らなかったし、製法や歴史も聞いたことありませんでした。小野原さんのお話の中で、からすみがトルコから伝来しイタリアなどでも作られていることを知り、驚いたと同時に僕の無知が露見しました。

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そもそもお歳暮等で購入されるお客さんが多いようで、僕ら学生はあまりお歳暮を目にする機会が無いから知らないのかもしれません。

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たらこよりはるかに大きいからすみですが、どれも値段が少しづつ違っていることに気づきました。小野原さんに聞いてみると、その違いは大きさだけのようです。少しの大きさの違いが結構な金額の差になっていたので、いかに少量がものを言うかがわかります。また、色にも結構差がありましたが、それは製法等の違いでは無く、全く自然の色が違うというだけだそうです。見てるだけで食べたくなります。

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正直に言えば、僕はからすみパスタ以外でからすみを食べたことがありません。お酒のおつまみやご飯にかけて食べるからすみは経験が無かったので、食べてみたかったのですが、まるまる買うのはちょっと敷居が高い…そんな人にも、手軽にお土産感覚で購入することのできる小さなパックでも売ってました。僕もひとついただきました。

 

新しい出会いが、僕の知らないことをまたひとつ教えてくれました。小野原本店のからすみは建物を含めて日本文化として発信するにふさわしいものだと思ったと同時に、ああ、日本人でも知らない日本のことは本当にたくさんあるなと感じました。今回の九州旅行の目的のひとつが、知らない日本を見ることだっただけに、からすみという僕の中で新しい日本に触れることができました。今後も、どんどん自分の足で知らないことに触れていこうと思います。そこに発信すべき価値のあるものがあれば、積極的に発信していきます。本当に貴重な体験でした。

 

小野原本店 HP

小野原

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