Amberの卒業、そしてNew Paltzとの別れ

しばらくブログを更新していない。
最近は、ブログを書き出すときはいつもこの出だしから更新している気さえする。

少し前にAmberが卒業した。
社会人になってから改めて考えると、こういう彼女の話を公にするのは「もしも将来一緒にならなかったら…」なんてことを考えると、あまり好ましいことなのではないかもしれないけれど、今更何を感がすごいので気にしない。

卒業式は5月20日。僕はこの日のために、休みを取って2ヵ月ぶりのニューヨークへ渡った。今回いつもと違うのは、空港でAmberのお母さんと合流して大学に向かったこと。お母さんは英語ができないので、僕はかたことの中国語で必死にコミュニケーションを取った。実はお母さんと会うのは2度目。2年前に中国に行ったときにお世話になった。

中国5日目の近況報告

あまりにもコミュニケーションが取れないので、ニューパルツまでの数時間はもはや苦笑いとジェスチャーで乗り切った。中国語勉強しないとな、と痛感した。

 

I’m so proud of you.

卒業式は、絵に描いたような快晴だった。
ドラマでしか見たことのないアカデミックドレスを、初めて見た。

まるでピクニックのような陽気。

Amberの卒業式を迎えて、彼女にかける言葉は ”I’m so proud of you.” これにつきる。
学部1、2を争うGPAを取得し、卒業式のパンフレットには複数箇所に名前が載っていた。ニューヨーク州から表彰され、学部からも表彰されていた。僕はたった1年留学しただけだけれど、どんなに一生懸命勉強してもアメリカ人と張り合えるだけの成績を取ることはできなかった。それを、Regular Studentだとはいえ、4年間いい成績を収め続けた彼女の努力は本当に尊敬に値する。

“Why you can always get THAT high score!” 

出会ってすぐの頃は、何度も繰り返してこのように話していたのを覚えているが、だんだんと

“I know you can do it.”

みたいな感じで、どんなにハイスコアをとっても驚かなくなった。


そして最後の締めの言葉が終わると、あの四角い帽子が一斉に宙を舞った。

「もう一度留学したい!!!!」

この瞬間、心から鳥肌がたち、素直にもう一度アメリカで学生生活を送りたい!と思った。

式を終えると、みんなで集合写真をたくさん撮った。留学中本当に楽しい思い出がたくさんある友達みんなに会うことができた。

しばらく会っていないはずなのに、みんな全然懐かしい感じがしなかった。事実、少しお金を出して飛行機に乗ってしまえば、すぐに会える距離にあるし、僕らはSNSのある時代に生きている。

 

「もうニューパルツにはしばらく来る理由がなくなったね」

一段落すると、みんなそれぞれの帰路についた。お昼時だったので、Amberのお母さんと友人は、一足先にレストランへ向かった。

Amberと2人になったとき、「もうニューパルツには来る理由がなくなったね」と言われ、はっとしたのを覚えている。確かに、Amberが卒業した今、ニューパルツに行く理由はなくなったのだ。

僕があんなにも楽しかったアメリカ留学を体験した場所。たくさんの新しい出会いを与えてくれた場所。Amberと巡り合わせてくれた場所。僕の人生を大きく変えてくれた場所。

Amberにそう言われてから、急に寂しい気持ちがこみ上げてきて、思い出の場所をあちこち回っては写真を撮った。

僕らが何度も座って話したベンチからの風景。朝も、昼も、夜も、何度歩いた道かわからない。

ニューパルツは小さくて何もすることがないけれど、大好きな街だ。
しばらく行く理由は無くなったかもしれないけれど、絶対にまた行くであろう街。

Amberが卒業して、また1つ時が大きく進んだ気がする。

改めて、卒業おめでとう。

そして、しばらくの間New Paltzとはお別れだ。