日本人の詩的なニューヨーク観

POPEYE (ポパイ) 2014年 10月号 [雑誌]

先週末、またニューヨークをぶらぶらしてきました。

今回は、ManhattanのWest Village、BrooklynのBococa(Boerum Hill, Cobbie Hill, Carroll Gardensの頭文字を取った総称)と大好きなDumboらへんをぶらぶら。

どうしてこんなタイトルの記事を書こうとしたかと言うと、日本にいる大好きな友人から、雑誌「POPEYE」のニューヨーク特集号が届き、久しぶりに日本の雑誌を眺めてみて感じることがあったから。

はじめてDubmoから見たManhattan。あの感覚は絶対に忘れません。

はじめてDubmoから見たManhattan。あの感覚は絶対に忘れません。


来る前にも、同じ系統の雑誌「BRUTUS」の「101 Things to do in NY」を友人から譲ってもらって読んだけれど、そのときには感じなかったこと。少し書いてみます。

BRUTUS (ブルータス) 2013年 9/15号 [雑誌]
マガジンハウス (2013-09-02)

 
今回が生まれてはじめてというくらい雑誌を読み込んだし、普段は全然読まないのですが、率直に何を感じたかというと、日本人のニューヨークの切り取り方はあまりにも詩的で、洗練されていて、美しい物であるということ。

誤解を招かないように断っておけば、これはあくまでも雑誌から感じた「綺麗な」ニューヨークのことあって、「ライフスタイル」とか「ファッション」のお話。

 

少し長いですが、POPEYEの10月号を少し引用してみます。

 

マンハッタンのことを、ニューヨークの人は「CITY」と呼ぶ。空港からイエローキャブに乗って、摩天楼が目に入ったとき、それは確かにまぎれもなくシティだなあと思う。世界で一番の都会。そんな都会は、たくさんの楽しいことで溢れていて、ちゃんと紹介するには辞書一冊分くらいが必要だ。まずは僕らがマンハッタンを歩いて見つけたこの街の素晴らしい場所をほんの少しだけ紹介しよう。

シティ最大の魅力はやっぱりセントラルパーク。アップタウンはその大きな公園を包み込む、最高のエリア。クラシックでコンサバ、それがいいんだから。

ブルックリンが広がっている。エリアだけのことじゃない。その考え方や”っぽさ”みたいなものも、世界中へと広がっている。それは、食への視線の熱さだったり、DIYな雰囲気だったり。いろんな場所を訪れ(とにかく広い)、人に会うことで(タトゥー率高い)、この町が変わり続ける原動力の源がわかるはず。正直、ショッピングならシティの方が楽しいかもしれない。でも、美味しいものなら負けないし、親しみやすさなら断然こっちだと思うんだ。

 

雑誌なので、五感を刺激するように過剰に描かれているのはわかっていますが、日本人としてもともとすり込まれているニューヨーク観、憧れのようなものを余計に刺激されて、寒けがするくらい綺麗でかっこいいんですよね。でもそれは、僕がまだ「外の人」だから。

実際に雑誌に載っているエリアをいくつも歩いてみましたが、実際にそこにいる「雑誌の中の人」たちがそういう感覚で生活しているとは考えにくい。なぜなら、彼らは「中の人」であって、彼らにとっての日常であって当たり前であるから。

 

数ヶ月こっちに住んで、「シティ」を見ても驚かなくなりました。多分、ニューヨークに数年住んだら雑誌の世界が日常である「中の人」になれます。「中の人」になりたいと半分思いつつ、いつまでも「外の人」が見るニューヨークへの憧れ、興奮、異常なまでに詩的な感情を持ち続けていたいとも思う。

 

絶対にアメリカ人には理解できない、「日本人の詩的なニューヨーク観」を忘れずにいたいなーって、雑誌をぱらぱら読みながらふけっていました。

 

▼雑誌、買って読んでみてください。おすすめです。

POPEYE (ポパイ) 2014年 10月号 [雑誌]
マガジンハウス (2014-09-10)
BRUTUS (ブルータス) 2013年 9/15号 [雑誌]
マガジンハウス (2013-09-02)