まずはこの映像を見てください。1分程度です。
また自転車で旅に出たくなる本
入院中に読んだ1冊目の本は、坂本達さんの「ほった。」
坂本さんは、ミキハウスの人事部に勤務の傍ら、驚きの4年3ヶ月の有給休暇を認められて、自転車で世界一周に出た強者。家族が講演会に行ったらしく、サイン入りの本を譲ってもらいました。
前著に「やった。」がありますが、こちらに走行距離5万5,000キロの自転車世界一周の全貌が、200枚のカラー写真と共に納められています。何度も死にそうになりながら、周りの人に支えられたからこそ成し遂げられた世界一周。「ほった。」を読んですぐにポチりました。(この本の印税はすべて井戸制作に寄付されているそうです。)
やった。―4年3カ月も有給休暇をもらって世界一周5万5000キロを自転車で走ってきちゃった男
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マラリアと赤痢で死にそうになったギニアで、命の恩人に助けられた
治安も悪く、薬も不足しているギニア。わずか42%の人しか、安全な水にありつけず、平均寿命は46歳。常に死と隣り合わせの中でも黄色い声をあげる子どもたち。マラリアで死ぬ子どもも多いと言います。そして1996年7月、暑さでロウソクがグニャリと曲がってしまうようなアフリカ・ギニアの地で、坂本さんはマラリアと赤痢にかかってしまったそうです。
しかし、命の恩人となる医者のシェリフに、彼は助けてもらいました。なんとシェリフは、村に残る最後の注射をただの通りすがりの日本人、坂本さんに打ったのです。ここ、目頭熱くなりました。
世界で最も貧しい地域にありながら、物乞いはほとんどいない国。だからホームレスもいません。足りないものは、分け合う。物が無ければ工夫する。壊れたら直す。ギニアはこういう助け合いの精神が昔から残っている国なんですね。
恩返しに井戸をほった。坂本さんは感謝の達人
この本のテーマは、「感謝すること」「人は人に支えられて生きているということ」という、一見当たり前のことです。でもその規模が違う。坂本さんは、感謝することの達人だと思います。
結論から言えば、彼は命を救われたギニアの村に、2年かけて感謝の井戸堀りプロジェクトを達成したのです!2009年には、ギニアに診療所も作りました。
ここは最もページが進むし、胸が熱くなるところなので、ぜひ手にとって読んでみて欲しいです。よく言う、「グローバル人材」とか「国際関係」って、こういうことを言うんだと思います。現場での体験を元に、自分の力で感謝の気持ちをカタチにすること。ボランティアとか支援プログラムとか、足下の活動に一歩を踏み出して、現地で汗をかける人。
今の日本は、自分の足下を見れていない。 シェリフは坂本さんに言ったそうです。「俺たちを支援する前に、まずは日本のホームレスを助けてやれ」と。
僕はまだ自分のことに精一杯で、人に感謝すらできてないなーと感じました。
子どもたちに夢を与える、自転車日本縦断・夢の架け橋プロジェクト
そして坂本さんは、日本の子どもたちに全国講演で夢を与える日本縦断プロジェクトも実施しました。
坂本さんは、子どものことなら何でもするというミキハウスの社員。自転車で世界一周という普通なら考えられない夢の話は、全国の子どもたちの目玉を広げ、その世界観も水たまりから大海原へと広げたことでしょう。
「ぼくもせかいいっしゅうしてみたい」。子どもたちの生の感想も本の中にあります。
何より、4年3ヶ月の有給休暇と、数々のおおそれた活動を認めるほどの理解力と魂を持っている類い希なミキハウスの木村社長に、ぜひお会いしてみたいと思いました。
最後に、自分の夢や支えてくれている周りの人々への感謝について、深く考えさせられた1冊でした。また一気に世界が広がり、自転車で旅に出たくなりました。人生でやりたい100のリストに、「ギニアで坂本さんが作った井戸を見る」を加えます。
▼坂本さんの著書です。夢を追いかけること、人に感謝することをを思い出させてくれます。
ほった。―4年3カ月も有給休暇をもらって自転車で世界一周し、今度はアフリカにみんなで井戸を掘っちゃった男
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